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Microsoft Build 2024 に現地参加してきました

昨年11月の Ignite 2023 に続き、シアトルで Microsoft Build 2024 に参加してきました。
build.microsoft.com

Build 2024 でアナウンスされた内容は、このあたりの記事で説明されています。
キーノートやブレイクアウトのセッション動画も公開されているので、気になるトピックは視聴してみてください。

この記事では、現地参加の雰囲気や個人的に感じたことをお伝えしていきます。

Registration

会場は、シアトルにある Seattle Convention Center Summit です。






Keynote:Day1

いよいよ初日のキーノート、現地参加するなら最前列を確保したいと思い、開始2時間前の7時から並びました。今年は MVP 席が用意されていたので、結果的には並ぶ必要はなかったかもしれません。


Imagine Cup の表彰が終了後、キーノートが始まりました。

今回の Build で最も印象に残ったのは、生成 AI のプラットフォームがクラウドからクライアントのデバイス上にも広がってきたことです。
Day0 の Copilot+PC の発表しかり、Windows Copilot Runtime の提供や PyTourch サポートなど Windows を中心としたクライアント回帰とも言えます。このレイヤーまでカバーできるのが Microsoft の強みです。キーノートで WPF の話は何年振りだろう・・・

生成 AI 活用は大きく構えて LLM を使うまでもなく、Phi-3 をはじめとする SLM で事足りるユースケースもあると思います。リアルタイム応答、オフライン、機密データ、コスト削減、ファインチューニングといったキーワードが挙げられていましたが、LLM との使い分けなのか組み合わせなのか、クライアント上でモデルに推論させるユースケースも考えていきたいです。

あとは、GPT-4o の GA ですね。予想された発表ではありましたが、GPT4 と比較したレスポンス速度向上とコスト削減は、PTU に代わる選択肢として期待できます。さらにマルチモーダルな入力を活用したパラダイムシフトも加速していきそうです。(今のところは Text とVision のみ、Voice は未実装です)

昨年の Build で発表された Copilot stack も、だいぶ解像度が上がってきました。

ちなみに、サプライズで OpenAI の Altman が登場しました。


Keynote:Day2

Day2 のキーノートは、Scott Guthrie。昨日と同じく前から5列目あたりの席を確保。

Copilot stack に沿った開発者向けの話が中心でした。App Service や Functions の話題がなかったのは残念。

Azure のコンテキストで回答してくれる GitHub Copilot for Azure は良さそう。さっそく利用申請しました。

Azure OpenAI Batch Service のアナウンス、ジョブ用途で50%値下げは嬉しい。適用できるユースケースは多いはず。


会場の様子

Convention Center には1~5階と地下1階の各フロアに部屋があって、自由に聞きたいセッションを選べます。




ブレイクアウトセッションの様子。Scott Hanselman のライブデモは流石です。




キーノートでの発表以外で熱いと感じたのは、APIM のアップデート。AOAI 向けの Gateway 機能として、トークンの制限ポリシーやサーキットブレーカーによる複数 AOAI エンドポイントへの負荷分散など。

あとは、Azure Functions の Flex Consumption が Public Preview になりました。このプランが GA すれば、基本これを使っておけば良いでしょう。

ビルド飯は、こんな感じでした。初日のチキンカレーは美味しかったですが、2日目以降は例年並みでした。(砂糖の塊のようなビスケットはつらい)



昨年もあったピーナッツとリンゴのおやつは、安定の美味しさでした。

今回の戦利品。ノベルティとTシャツ、Tシャツのデザインは3種類から選べました。


Microsoft Build and AMD Celebration

最終日のパーティ会場は、NFL のシアトル・シーホークスの本拠地である Lumen Field でした。ピッチまで降りることができる貴重な経験でした。








Microsoft Campus

今回一緒に行った同僚を案内するため、Redmond にある Microsoft 本社にも行きました。Visitor Center だけでなく、East Campus にある新しい建物やツリーハウスも散策しました。Day0 に行ったので、カンパニーストアに Copilot+PC の展示があるかと期待しましたが、まだありませんでした。(Build 会場の Hub に展示がありました)




4月に開通したばかりの Link light rail に乗って帰りました。東西 Campus を結ぶ道ができており、Redmond Technology Station にも行くことができます。現在は Bellevue までですが、いずれ Seattle まで延長する計画があります。ちなみに、Bellevue で食べたくら寿司は普通に美味しかったです。




まとめ

Microsoft Build 2024 にシアトルで現地参加してきました。
日本からオンライン視聴では感じ取れない熱量があってモチベーションも高まるので、やはり現地参加は楽しいです。一緒に行った会社の同僚も楽しかったようなので、多くの若手エンジニアに経験してほしいです。
シアトルを観光した話は、こちらの記事を参照してください。
gooner.hateblo.jp