これまで Windows を使ってきたのですが、最近仕事で Linux を使うことが多くなってきたので、「新しい Linux の教科書」を読みました。

- 作者: 大角祐介
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2015/06/06
- メディア: 単行本
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どんな書籍なのか?
この書籍は、これから Linux を学ぼうとしている初心者に向けた入門書です。他にも多くの Linux 入門書が出版されていますが、CLI を利用したシェルの活用に絞って解説しています。主に、CentOS を利用した例をベースに、Ubuntu では差異があるケースのみ追加する形式となっています。
Windows 経験者が押さえておきたいポイント
Linux のディレクトリ構造
Windows とは違ってシステム全体で1つのディレクトリツリーしかありませんし、各ディレクトリ(/etc、/usr、/var など)の役割を知っておく必要があります。
テキストエディタの操作
Linux のデフォルトのエディタである「Vim」の操作です。vi コマンドで起動し、終了させる方法をはじめとして、カーソルキーを使わない、h、j、k、lを利用したカーソル移動は慣れが必要です。
ファイルとディレクトリのパーミッション
ls -l コマンドで表示されるパーミッションや chmod コマンドでのパーミッション設定は重要です。ファイルの r:読み取り、w:書き込み、x:実行権限は、ディレクトリだと違った意味になりますし、パーミッションは数値モード(r:4, w:2, x:1)でも設定できます。
標準入出力とパイプライン
Linux は、1つ1つのコマンドが小さくシンプルですが、リダイレクトとパイプラインを組み合わせて連携させることで、さまざまなシェルスクリプトを作成できます。シェルスクリプトを作れば、同じ処理を再利用できますし、操作ミスをなくすことができます。
アーカイブと圧縮
Windows の zip ファイルは、Linux の tar ファイルや gzip ファイルのようにアーカイブと圧縮を区別していないので、違いを押さえておきたいです。
Linux の環境を Azure に構築する
読んだ内容の理解を深めるには、実際に Linux の環境を用意して、コマンドやシェルスクリプトを試してみるのが良いです。
Azure を活用すれば、簡単に Linux の環境を構築できます。
Azure ポータルにログインして、Compute を選択して「centos-base」などで検索するといくつかイメージがヒットします。シンプルな「CentOS-base 7.3」などを選択すれば、5分ぐらいで Linux の環境を構築できます。
使わないときは、仮想マシンを停止しておくことで、無駄な課金を防ぐことができます。
まとめ
この書籍では、初心者を対象とした Linux の基本操作だけでなく、「Linux らしい考え方」を解説しているため、どうやって Linux を使えば良いわからない人にお勧めできる内容だと思います。